今日の記念日〜。

今日はダジャレの日〜。

昔々、ある町にダジャレ好きの男がいた。
その好きぶりは実際にダジャレ通りの事をするほどまでであった。
いつしか、その男の実演するダジャレは町の名物となり、
たいそう町の者達から愛されていたそうな。

まぁ、そんな落ちも盛り上がりも無い話もあるという事だ。

今日の記念日〜。

今日は血の日〜。

“血”に関する慣用句は他と比べて多く、
ゆえに、人は昔から“血”というものを重要視していた事が分る。
もちろん、現代においても“血”は重要視されるべきものであるが、
どうにも“血”が軽んじられている気もする。

“血”は水よりも濃いというのに。

今日の記念日〜。

今日は“アレ”の日〜。

『アレの日』と言われてもさっぱりなのだが、
どうやら、今日の記念日は言ってはならないようだ。
なら、そんな日を記念日にするなとも言いたくなるが、
そう決まっているのなら仕方がない、祝おう。

とりあえず、自分の一番好きなものを祝ってみようか。

今日の記念日〜。

今日は愛称の日〜。

いわゆるニックネームだ。
欧米などでは名前が長い場合が多いので、
ただ単に呼び易くしたものだが、
日本の場合、短い名前をさらに短縮しているのだが、
そのあとに、君やちゃんなど敬称を付けているので、
結局文字数的には、あまりかわりがない。

ちなみに、敬称が多いのも漢字圏の特徴だとか違うとか。

今日の記念日〜。

今日は気合の日〜。

なんでもかんでも気合で解決。
いつでもどこでも気合で解決。
ちょいとためしに気合で解決。

そんな一日、試してみては？

今日の記念日〜。

今日は人間ドッグの日〜。

自分の体のことは自分が一番知っている。
とは言うものの、やはり専門的なことや正しい直し方は医者に任せるしかない。
また、日々の喧騒の中で己の体を気遣うことができるとも限らない。
だから、たまには病院に行き、良く診てもらうのもいいかもしれない。

おっと、今日は『人間ドッグの日』ではなく『人間ドックの日』であった。

今日の記念日〜。

今日は強火の日〜。

なんでもかんでも、強火で焼く主婦がいた。
炒飯など中華はもちろん、
玉子焼きなど火加減には細心の注意を払わなければならない料理であっても、
かまわず常に強火で料理していた。
だが、不思議と黒こげ料理にはならなかったそうな。

コツはフライパンの使い方にある、とはその主婦の談。

今日の記念日〜。

今日はエレベーターの日〜。

ある日エレベータが意思を持った。
そのエレベーターは表向きは普通のエレベーターを装っていたが、
次々と人を襲っていったのだ。
なぜ？なんのために？
それはこのエレベーターの過去が関係しているのだ……。
と、まるで冗談のような話だが、本当にある映画の話である。

断じて、嘘ではない。

今日の記念日〜。

今日はヘビの日〜。

昔々一人の少女が白いヘビを育てていた。
いつの日か竜宮城に連れて行ってくれると信じて。
少女は成長し、結婚し老いていって死んで逝くまで、
たいそう大事に育てていたが、ついぞ竜宮城に連れて行ってはくれなかった。
遺族の一人は語る。
「竜宮城に連れて行ってくれるのはヘビじゃなくてカメなのでは？」と。

なお、死んで逝ったその日にヘビは忽然と消えていたらしい。

今日の記念日〜。

今日は金庫の日〜。

あるところに、大事なものを片っ端から金庫に仕舞う癖のある男がいた。
そんな男にも妻ができ、子供ができた。
とても幸せな日々が続き、子供は成長し一人立ちし、夫婦二人っきりの時間が増えた。
そんなある日、男はふと思い出した、自分の仕舞い癖を。
しかし、奥さんを金庫に仕舞うことはなかった。
なぜならば、本当に大切なものではなかったのだから……。

いろんな意味で怖い話だな。